熊本地震の記憶



2016年(平成28年)4月。
あれからもう8年が経ちました。

14日に前震、16日に本震、と震度7クラスが2度も発生。

この土地に住むすべての人の心に、
痛く深いキズあとが残っています。

14日夜。

ドドーン!というスゴイ音に始まり、
大きな強い横揺れ。

1震度7というと、まず立っていられない。

座っていても、何かに捕まっていないと
体が左右に揺れる揺れる・・・。

遊園地のアトラクションでも、
こんなひどい揺れはないです。

初めての体験。
揺れている時間も長い。

家の中は食器棚などが倒れ、揺れがおさまった時には、
室内は悲惨な状態。

ガス(プロパン)は大丈夫。
電気はすぐ通りましたが、水が出ません。

朝、職場に出たものの、職場までの道のり。
倒れた木や落ちてきた看板などの家財の一部、
そして道路のヒビ割れ。

道も車や人で渋滞し、迂回しながらやっとの思いで職場へ。

バスや電車などの交通機関は動いていない。
スタッフも数人だけ出勤。

職場も悲惨な状態でした。

出来るだけ片付けものをして、休みに。

職場では水が出たので、ペットボトルやビニールに
水を車に積んで自宅に帰りました。

ガソリンスタンドでは、車の行列。

お店では食品がほとんどない状態。

帰ってからも、倒れた家具の片付け。
水が出ないので、片付けも家具を元に戻すくらい。


そして17日深夜。本震。

これが、ひどかった!

横になっていたのに、体が揺れる揺れる!

こんな強い揺れが、長い時間続く。

やっと元に戻した家具も
そして前震では倒れていなかった家具も・・・
家中のもの全部倒れました。

テレビと冷蔵庫だけは、少し移動したけど倒れてない。



中身も全部飛び出しています。



別の部屋も。



この部屋も。



この2度目の本震で、すでに出なかった水道に加え、
ガス、電気も止まりました。

次の朝、外に出ると頑丈な土地と思っていたのに、
地面にひび割れが。



朝から職場から、今日は休みとの連絡が入りました。

そして、また、水が出ないのに後片付け。

スーパーやコンビニなどのお店も悲惨で、
開けてはいるものの、片付けで忙しい。

相変わらず、食料品はなし。

ガソリンスタンドも車の行列。
もうスタンドのガソリンも
在庫がなくなるのではないか、と思うくらい、

スタンドは、前震からずっとこの光景。

職場では水が出るので、水を求めて職場まで行く。

車に積んで、また食料もいただいて、
渋滞してひび割れがある道路を迂回しながら往復。

電気がまず通り、スマホの充電や電子レンジなど使えるので、
少しだけ安心。

冷蔵庫は倒れなかったものの、だいぶ移動している。
重いけど、なんとか元の位置に戻す。

電気が通っただけで、とても嬉しかった。

炊飯器でお米が炊ける!
(それまでカセットコンロで鍋で炊いていました)

職場から持って帰った水で、冷蔵庫の残りものと
ストックしてあるカップラーメンとかで、なんとか作れる。

そしてガスが復活して、あとは水。
水道だけは、いつまでも出てこなかった。(^_^;)

時々、震度5クラスのものが来るので、
今度あのような大きい揺れが来ると、

今度こそ、アパートも倒れるかな〜と思いながら・・・

携帯のアラーム音も何度も何度も鳴ります。
この音も耳に残ってしばらく取れませんでした。

この地震の揺れは、1ヶ月くらい続いて、
いつまでも船酔い状態で、気持ち悪かった。

地震がなくても自分が揺れているような感じで、
気分が悪い。

幸い、住んでいるアパートは頑丈だったので、
倒れることはありませんでした。

ヒロが小学校時代まで住んでいた益城町。

市内に近く、子育てには最適なとても良い町でした。

今でも交流があるママ友の家は全壊。
地震以来、数ヶ月は避難所で生活していました。

グランメッセなどの広い駐車場は、ほぼ満車。
車中泊の家族も多く、熊本地震を体験したみんなが
ストレスを抱えていた時期だったと思います。


本震の数日後から、他県からのたくさんの支援が。

通勤の途中でも他県ナンバーの車と
多くすれ違う。

とてもありがたかったです。感謝です。



水が出ないだけ。
1週間ぐらい続いたら、やっぱりお風呂に入りたい・・・。

職場では水、お湯が出るので、髪だけ洗う。
それだけでも、気持ちいい。

益城町をはじめ、阿蘇方面は、全壊の家が多い。
まだ住める家があるだけ、私は幸せなのです。

ライフラインの大事な水。

水が蛇口から出た時の嬉しさ!
あの感動は、今でも忘れられません。


今年のお正月には、能登地方で大きい地震がありました。

生活の不自由さを知っているので、
出来るだけ支援をしたい。

そういう気持ちでいっぱいです。

地震の国に住んでいる限り、
どこへ行っても安全な土地はありません。

毎日、どこかしら地震が起きています。

出来ることはひとつ!

<備えること>

そして地震に対しての知識と正しい情報。

私達、日本の未来は、
きっと素晴らしい方へ進むと信じています。


2024年4月

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